東京から大阪へ移住してしばらく経ちましたが、まあまあ東京と変わらずに生活ができ、のほほんと暮らしてきました。
しかしながらやはり東京とは違うところがありまして…。
さすが食い倒れの大阪、食文化において新しい発見がいまだにあります。
で、今回取り上げるのが「お好み焼き定食」。
ん?お好み焼きの定食?
東京の人は何それと思うでしょう。
私もそう思いましたよ。
これがお好み焼き定食だ
論より証拠ですので、写真を見てください。

お好み焼きが真ん中に鎮座し、ご飯がどーんと。
さらにご丁寧にお味噌汁と小鉢までついてきます。
そう、まさに定食です。
お好み焼きとご飯を一緒に食べろ、と。
このお好み焼き定食は大阪では定番のようで、お好み焼き屋の前を通るたびに「お好み焼き定食?」と思っていました。
そしていつか大阪人に少しでも近づくためにも試さないといけない、とも考えていたのですが…。
いざ実物を目の前にすると、たじろきます。
大阪に来てのほほんと暮らしてきた私に、「お前に大阪の何が分かる?」と、大阪の守護神(多分、ビリケンさん?)が喉元に刃を突き付けてきているのです。
これを食べれば、ビリケンさんに認められる…。
ごくり。
唾を飲み込む音が響き、緊張で汗がにじみ出ます。
しかし、これどうやって食べるのか?
お好み焼き定食の食べ方
東京人にとってお好み焼きは、単独で食べる以外にはありえません。
しかし目の前にはご飯がある。
お好み焼きをおかずとしてご飯を食べろ、ということなのです。

しかも結構ご飯の量が多い。
よく「○○があればご飯何杯もいける」というのがあるが、大阪人はお好み焼きでいけるのでしょう。
意を決してお好み焼きを口に入れ、続けざまにご飯を。
大阪お好み焼きのふわっとした独特の食感が、ねちっとしたご飯と出会います。
口の中はちょっとしたパニック状態。
これはおかずですか?間違えてないですか?
ところが!
食べ進めるうちに、「あれ?意外と合ってるかも」と味覚が馬鹿になったというか進化したというべきか、お好み焼きとご飯の組み合わせが別におかしいと思わなくなってきました。
甘辛いソースが絡むお好み焼きは、ソース味以外にもキャベツの野菜の旨味や出汁の風味など複雑な味わいが感じられます。
それが淡白なご飯とよく合い、美味しいのです。
そしてさらにこの美味しさをアップさせるのが、お好み焼きに入っている豚肉の存在。
ただでさえ、豚肉とご飯の相性はいいのに、お好み焼きがご飯と合うのを知った今、お好み焼き+豚肉で美味しさが倍増です。
豚肉でお好み焼きを包み、ご飯の上にちょんとのせ、ぱくりと。
う~ん、うまいかも。
まだまだ大阪人への道は遠い
これで私も少しは大阪人になれたかな?とほくそ笑んでいると、何やら視線を感じます。
なんだ?
私以外にもお好み焼きを食べている人がいたのですが、皆さん一様にコテに直接お好み焼きをのせて、口へと運んでいる。
あれ?コテで食べるの?
私は当然、お好み焼きは箸で食べるものと思い、コテは切ってお皿に移す道具だと思っていました。
しかし良く見ると、メニューに注意書きで「コテで食べるともっとおいしいですよ」なんて書いてある。
どうやら地元の常連さんだらけのお店に入ったらしく、私の動作から「こいつ大阪人ではないな」とばれた模様。
それで視線を感じたのでしょう。
お好み焼きはコテで食べるもの…。
大阪の食文化は実に奥深い。
お好み焼き定食を単に食べたぐらいでは、まだまだ通天閣のビリケンさんには認められないようです。
私が大阪人になれる日は、一生来ないでしょうね。
大阪でお好み焼き屋さんに行く機会があったら、東京人はぜひお好み焼き定食に挑戦を。
コテで食べれば、より美味しいらしいですよ。
★こんなお弁当も!
コメント
コテで食べるほうが、つうっぽい感じがします。
食べやすい小さなコテを用意してる店もあります。
大阪人にとってお好み焼きと御飯はオッケーですが、たこ焼きと御飯は無しですわ。
コメントありがとうございます。
小さなコテがあれば食べやすそうですね。
なるほど、たこ焼きとご飯はダメなんですね…。
いけそうな気がしますが、う~ん、難しい。
昔家族で通ってた近所の店は定食と言えば俵のおにぎり3個付きやったなぁ
白飯はちょっと合わんのちゃうか?
俵のおにぎりも梅、鰹、鮭で味ついてるし、あんまり飯感はないかも
お好みだけじゃちょっと腹減るなって時に食う感じ
沢庵も付いてたで